RPAの導入事例

RPAによる入力業務の自動化

RPAによって自動化された入力業務の事例

RPAを導入する前の入力業務

ある小売業の会社では、多くの店舗を本部で管理していました。そして、この本部では、「エクセル形式で作成された各店の発注データを、毎週、専用のシステムに入力する」という業務が存在していました。

この業務は、届いたデータをコピー・アンド・ペーストして入力するだけの簡単な内容でした。しかし、入力する量は多く、また、エラーメッセージへの対応も必要な事から、本部の社員にとっては、かなりの負担になっていました。

効率化の為に、「各店がシステムに直接入力する方式」も検討されてはきました。しかし、「エクセルの使い勝手の良さ」「専用システムへのアクセス経路の確保」「入力前のチェックの必要性」などの事情から、実現は見送られてきました。

RPAによる自動化(導入後)

しかし、RPAによって、この問題は解決しました。「各店においてデータがエクセル形式で作成され、本部に送信される」という「これまでの業務の流れ」は一切変えず、「本部で行われてきた専用システムへの入力」という業務のみをRPAによって自動化したのです。

この自動化によって、本部の業務負担は大幅に軽減されました。そして、それだけではなく、入力に必要な時間が短縮された事により、「本部にデータを送信する期限」も従来より遅く設定できるようになったのです。

これにより、各店では「より鮮度の高い情報を元に発注量を決める」という事が可能になりました。また、本部の側でも、入力されたデータを分析する時間を長く取る事が出来るようになりました。これらの改善は、競争力を他社よりも高める事に繋がります。

RPAによる自動化においては、「修正が難しい業務を変える事なく、自動化による業務改善を実現させる」という事が出来る場合が少なくありません。このケースでも、「現場が全く混乱する事なく業務改善が実現できた」という事は特筆に値するでしょう。

入力業務へのRPA導入について

自動化の背景にある入力業務

様々なソフトウェアやシステムへの「入力」は、現代の会社の仕組みを動かす上で欠かせません。そして、多くの会社にとって、「入力」はパソコンを使った主要な業務の一つとなっています。

しかし、「入力」という作業は、決して生産的なものではありません。

特に、「他から届いたデータの打ち込み」や「システム間のデータの打ち直し」が定期的に発生している会社では、「それらの入力業務を自動化したい」という強いニーズが存在しています。

RPAでは、これまで実現が難しかった「高い水準での入力業務の自動化」を実現する事が出来るようになりました。

入力業務の自動化の為にRPAが持つ機能

RPAには、入力業務の自動化の為に、以下のような機能が存在します。

  • 入力する画面を自動的に開く(必要となるログインを自動で行ったり、入力する画面を自動で開いたりする)。
  • 画面上の入力箇所を高度に認識する(データを、どの箇所に入力するべきかを判定する)。
  • 画面上の入力箇所にデータを入力(登録)したり、入力完了に関する処理(ボタンのクリックなど)を行ったりする。
  • 入力時に発生するエラーに対応する(データ登録時に発生する、二重登録エラーやデータ形式のエラーなどに対応する)。
  • 入力するデータを、他の形式(エクセルなど)で保存されているファイルから取得する。

これらの機能を活用する事により、人が画面を見ながら行ってきた入力業務を、RPAで再現する事が出来るのです。

具体的には、次のような業務の自動化が実現可能です。

  • エクセルで用意されたデータを、専用のシステムに入力する。
  • あるシステムに表示されているデータを、他のシステムに入力し直す。

また、更に高度な自動化としては、RPAの他の機能や他機器と組み合わせる事によって、以下のような業務の自動化も、一定の制約はあるものの、実現可能です。

  • 郵送されて届いた紙の情報を入力する。
  • FAXで届いた情報を入力する。
  • メールで届いた情報を入力する。

RPAによる入力業務の自動化の注意点

様々な入力業務の自動化は、「RPAによる自動化の基本」とも言える部分であり、多くの会社が取り組んでいます。

しかし、業務で利用出来るレベルで自動化を実現させる為には、トラブルに備えた「システム面での設計」や「業務的な手当て」が欠かせません。

RPAによる「入力業務の自動化」に取り組んだ会社から、「トラブルが多くて、使い物にならなかった」や「自動化出来る範囲が限られている」といった声が聞かれる事がありますが、それらの失敗は、これらの点を甘く考えすぎていたケースが多いようです。

ですから、RPAによる入力業務の改善を成功させる為には、他のシステムを導入して業務を効率化するのと同じように、「システムと業務の両方が理解できる専門家の関与は不可欠である」と理解して頂く事をお勧めします。

なお、当センターでRPA導入を支援させて頂く場合には、業務システムの導入経験が豊富な専門家が計画をチェックする事で、システムと業務の両面で問題が起きないように対応しています。

RPAの登場によって、入力業務の高度な自動化が安価に実現出来るようになった事は間違いありません。適切にRPAを導入して入力業務を自動化する事が出来れば、RPAは強力なツール(道具)となる事でしょう。

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